2021年の十五夜と中秋の名月は満月?違いは?
秋の季節という言葉から、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?
食欲の秋と言われるくらいですから、食べ物のことを思う方、
夜長の季節だから、普段より本を読む時間が増えるという方、
綺麗に彩られた紅葉の山を連想される方などなど、色んな思いが交錯します。
そんな中でも、秋の代表的な風物詩と言えば、やはり「お月見」ですよね。
すすきを飾ってお団子をお供えして、小さい頃はお団子を食べるのが楽しみで、
心待ちにしていた記憶があります。
最近では、そんな作法に則ってお月見をされるご家庭は少ないと思いますが、
家族そろってまん丸の月を見るという方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、2021年の満月はいつなのか、
十五夜と中秋の名月はどう違うのか、などについてご紹介します。
豆知識を持ってお月見をすれば、
例年とは一味違った感覚を覚えるかもしれませんよ。
是非参考にしてくださいね。
2021年のお月見はいつ?
童謡に「十五夜お月さん」と詠われていますし、
「中秋の名月」という言葉もあることから、
お月見は9月15日だと勘違いしている人が案外いらっしゃいます。
でも、実際は違います。
実は、お月見の日は毎年変化するのです。
そして、2021年は、「9月21日(火)」がお月見の日です。
ちなみに、2022年は9月10日、2023年は9月129日になります。
毎年、お月見の日は、予めチェックする必要があるのですね。
お月見は満月の日にするの?
これもよくある勘違いですが、「中秋の名月」=「満月」ではありません。
まず、中秋の名月とは、旧暦の8月15日の夜のことを指しています。
一方で、「満月」とは、天文学的な意味合いで使われている呼称で、
地球から見て、月と太陽が反対の方向になった瞬間、
すなわち、月が太陽の光を正面から受けて、
地球から見ると綺麗な丸に見える瞬間の月のことをいいます。
このように、旧暦に基づく「中秋の名月」と天文学的にみた「満月」は、
ある意味ずれていて当然だと言えるのです。
しかし、お月見の風習は、綺麗な満月を観るためのものだけではありません。
お月見の意味や風習は?
一般的にお月見は、平安時代から始まったとされています。
西暦859年から877年の貞観の年間頃に中国から伝わり、
やがて貴族の間に広がります。
当時は、空の月を眺めるのではなく、
池の水面や盃のお酒に映った月を愛でていたようです。
庶民の間で広まったのは江戸時代に入ってからです。
月を愛でるというよりは、稲の収穫祭や初穂祭など、
秋の収穫の喜びを分かち合い、感謝する日だったのです。
どんな風習があるの?
地域によって差があるようですが、
お月見には「お供え」をするのが一般的な風習です。
この「お供え」の一つひとつに意味があるので見ていきましょう。
〇すすき
すすきと言えば、実は「秋の七草」の一つなんです。
よく見ると、白い花の部分が稲の穂に似ています。
これが魔除けになるということから供えられるようになりました。
〇お団子
お月見と言えばお団子ですが、
お団子は月に見立てられたお供え物で、
収穫の感謝の気持ちを表しています。
そして、お団子の数は、十五夜である場合は15個を積み上げて盛ります。
一番上のお団子は、霊界と繋がっていると考えられていたようです。
何だか神秘的ですよね。
〇野菜
豊作への感謝の気持ちを込めて、
栗や枝豆、サトイモなど、収穫時期にある野菜もお供えものの一つです。
中でもサトイモは、「中秋の名月」が別名「芋名月」と呼ばれていることからも、
定番のお供え物だったようです。
十五夜と中秋の名月の違いは?
この時期、中秋の名月と同様に十五夜もよく耳にする言葉なので、
中秋の名月=十五夜と思っている方も少なくないのですが、
これも間違いです!
「十五夜」とは、「旧暦の15日の夜」のことを言います。
つまり、十五夜は毎月訪れているのです。
その中でも、特に空気が澄んでいて、月がきれいに見える時期が、
9月中旬から10月上旬であるため、
特に、この時期の十五夜を中秋の名月と呼んでいます。
「中秋の名月は旧暦8月15日だけ」、
「十五夜は毎月ある」、この様に覚えておきましょう。
十五夜と中秋の名月はいつ?
2021年のお月見、すなわち、十五夜=中秋の名月は、
9月21日(火)であることは冒頭でご紹介しました。
最後に、それ以外の月の十五夜はいつになるのか見てみましょう。
2021年1月29日
2021年2月27日
2021年3月29日
2021年4月27日
2021年5月26日
2021年6月25日
2021年7月24日
2021年8月22日
2021年9月21日(中秋の名月)
2021年10月20日
2021年11月19日
2021年12月19日
以上、今回は、2021年のお月見について、
時期はいつなのか、どんな意味や風習があるのかなどについてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
日本でも、古くからの風習として行われてきたお月見ですが、
歴史を探っていくと、そこには、単に月を愛でるということだけではなくて、
収穫に対する喜びや感謝、
さらには自然に対する畏敬の念が込められていたことが分かります。
お供え物などが用意できないとしても、食や自然に対して改めて思いを致しながら、
美しいお月さんを眺めてみてはいかがでしょうか。
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