2024年の夏は猛暑?
6月は梅雨空の鬱陶しい日が続きますが、この時期になると気になりだすのが、今夏が猛暑になるのか、冷夏になるのかということです。
暑すぎる夏も嫌だけど、かと言って、気温の低い夏は夏らしくないし、などと感じている方も多いのではないでしょうか。
旅行のプランを立てる場合にも、猛暑と冷夏の場合ではずいぶん違ってきますし、特に農家など自然を相手にお仕事をされている方にとっては、
とても気になるところです。
そこで今回は…2024年の夏は猛暑になるのか、 冷夏になるのか、予想したいと思います。
是非参考にしてくださいね。
2024年の夏は猛暑or夏
現時点ではズバリ、「今年の夏は猛暑になる可能性が高い!」と予想しています。
気象庁の発表によると、6月から8月にかけては、全国的に暖かい空気に覆われやすく、夏の気温は、東日本以西では高く、北日本でも平年並みか高い見込みと予想されています。
ちなみに、猛暑とは、平常の気温と比べて著しく暑い、気温が35度以上になる猛暑日が多い夏を、冷夏とは、例年に比べて気温の低い夏をさします。
気象庁から出されている3か月予報について、もう少し詳細に見ていきましょう。
気象庁の夏予報では…
5月25日に出された今年の夏3ヶ月の予報では、6月は東・西日本は平年並み、7月・8月が平年より暑くなるという予想。
7月の予想図を見ると、日本全体が平年より高くなっています。
現在の予報図では、東・西日本はオレンジ色になっているので、気温が高くなる確率が50%です。北日本は黄色になっています。
昨年の北日本の夏の暑さは記録的でしたが、今年はそこまでの猛暑にはならない感じではあります。それでも、8月は平年並みか平年より高いと見込まれています。
猛暑の予想確率
平年より低い:20%
平年並み:40%
平年より高い:40%
やはり、平年より高そうな傾向ですよね。
この夏は2つの高気圧が重なり異変が…?
待機の予想図は、2月に出された暖候期予報の図とさほどの変化はありません。
今夏の特徴は、太平洋高気圧とチベット高気圧が、西日本の南で重なっていることです。どちらも平年より日本の方に張り出してきています。
このように、二つの高気圧が西日本付近で重なると、高気圧が安定して動かないので、西日本を中心に高温・乾燥した状態が続く傾向があります。猛暑による渇水の恐れも生じます。
さらに、今回、猛暑になる可能性が高いとする根拠がもう一つあります。
それはラニーニャ現象です。
ラニーニャ現象とは!
ラニーニャ現象とは、南米沖の海面温度が急激に下がることで起きる、異常気象の一つです。
過去のデータを見ると、ラニーニャ現象が発生した年の夏には、次のようなことが起こっています。
・1994年:日本で過去最高・観測史上1位の猛暑となった
・1999年:東日本から北日本にかけて猛暑となった
・2007年:西日本から北日本の日本海側で8月に猛暑となった
・2010年:日本で観測史上1位の猛暑となった
・2013年:西日本を中心に集中豪雨が発生した
・2016年:北海道を中心に8月に長期的な大雨や豪雨が発生した
統計を取り始めて初めて東北地方の太平洋側に台風が上陸した
ラニーニャ現象が発生している年の夏は、猛暑や豪雨などが発生しやすいことが分かります。
出典:ハザードラボ
また、ラニーニャ現象が発生すると、日本には乾燥した空気が流れ込み、梅雨前線が北へ飛ばされるので、梅雨が短くなる傾向があります。
さらに、夏がラニーニャ現象によって猛暑だった場合、その年の冬は寒冬になると言われています。
夏がうだるように暑く、冬は凍える寒さなんて、考えただけでもぞっとしますよね。
ラニーニャ現象に対する気象庁の予想は?
5月に気象庁から発表された報道資料では…
・ラニーニャ現象が続いているとみられる
・今後春の間にラニーニャ現象が終息する可能性が高い(90%)
・夏は平常の状態である可能性が高い(70%)
ラニーニャ現象が終息する確率は高くなっていますが、一方で、夏が平常の状態であるという確率は少し低くなっています。
できれば気象庁の予想した確率通り、ラニーニャ現象が終息し、気候が落ち着いてくれるのを望むところですが、ラニーニャ現象の影響を全く受けないということはできないので、今夏は猛暑になると予想したのです。
※更新情報
気象庁から「ラニーニャ現象が終息」との 詳細情報
監視速報発表がありました。
以上、今回は、2024年の夏は猛暑になるのか、冷夏になるのかについて予想しました。
いずれにしても、最近は地球温暖化の影響もあるのか、年々、暑さが増しているように感じますし、ゲリラ豪雨や台風の予想外の動きなど、異常気象と言えるような天候が多いように思います。
その結果、以前であれば、天気予報に基づいて比較的早くから雨や風に対する備えができていましたが、突然の豪雨や台風などの影響で、大きな災害が発生するリスクも高くなってきています。
今回は、気象庁などのデータから、今夏は猛暑の可能性が高いということをお示ししましたが、大切なことは、こうした大きな傾向を踏まえつつ、最新の気象予報に注意して、個人の健康を保つとともに、災害を未然に防止することです。
猛暑になる可能性が高いということを前提に、様々な備えを早めにされてはいかがでしょうか。
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